先延ばし、実はあなたの人生を蝕んでいるかも
「締め切り間際の方が集中できる」――そう思ってつい後回しにしてしまうこと、ありませんか? でも実は、それ、思っているより深刻な問題かもしれません。
先延ばしは一時的な逃避のように見えて、実際には慢性的なストレスの原因になります。特に仕事や家事など、日常的なタスクを先延ばしにしていると、
- 「やらなきゃ」と思い続けるストレス
- 罪悪感や自己否定感
- 睡眠の質や免疫力の低下
といった、心身に悪影響がじわじわと蓄積していくのです。
さらに怖いのは、健康的な行動も先延ばしにしてしまいがちになること。運動、食生活、健康診断……「そのうちやる」で気づけば何年も放置、なんてことも。
そして、人は大切なものを失ったとき、「やらなかったこと」を後悔します。先延ばしは、その“未来の後悔”を育ててしまっているとも言えるのです。
この記事では、元医師で起業家でインフルエンサーのアリ・アブダールさんの動画から、先延ばし癖についての具体的な解決策を紹介します。
原因は意志の弱さではなく「感情」だった
先延ばしを「自分の意思が弱いせい」と責めていませんか? でも実は、やるべきことを後回しにするのは、感情的な問題が大きいんです。
たとえば……
- 自分に自信がない
- 失敗が怖い
- 他人の評価が気になる
- 完璧にやらなきゃというプレッシャー
こうした不安や恐れの感情が、あなたの行動を止めているのです。
この感情に気づいて「名前をつけてあげる」ことが大切。 「これは失敗が怖い気持ちなんだな」と言語化すると、その感情の力は少しずつ弱まっていきます。
おすすめはジャーナリング。紙でもスマホでもOK。「何を感じているのか」「なぜ行動したくないのか」を書いてみるだけで、行動のハードルが下がります。
モチベーションを待っていたら、一生始まらない
「やる気が出ないからできない」ってよく聞きますよね。 でも実際は、やる気は行動の“結果”として湧いてくるものなんです。
モチベーションが先じゃなくて、行動が先。 たとえば、筋トレが習慣化している人は「やる気があるからジムに行く」のではなく、「行くから気持ちが乗ってくる」。
ここでカギになるのが「アイデンティティの力」。 「自分は〇〇な人間だからやる」という信念が行動を後押ししてくれます。
- 「私はプロだから、締め切り前に仕上げる」
- 「私は健康を大切にする人だから、ジムに行く」
小さな行動を繰り返すことで、自分のアイデンティティを更新していきましょう。
やる気が湧かない? それ、目標が他人軸かも
「やらなきゃいけない」と思っているのに動けない……。 そんなときは、その目標が本当に自分の願いなのかを見直してみてください。
他人の期待や周囲との比較からくる“外発的な動機”ではなく、 「自分が本当に叶えたい」と感じる“内発的な動機”があれば、自然と行動しやすくなります。
たとえば:
- 行きたい場所の写真をスマホのロック画面にする
- 理想に近いライフスタイルの人をSNSでフォローする
など、視覚的に自分の意図を強化するのもおすすめです。
実行意図で「やるべき」を「やれる」に変える
最後に紹介するのは、「実行意図(Implementation Intention)」というテクニック。 これは、「〇〇したら△△する」という行動ルールをあらかじめ決めておく方法です。
たとえば:
- 「朝コーヒーを淹れている間に水を1杯飲む」
- 「夜寝る前に5分だけ机を片付ける」
- 「朝食後に10分間読書する」
このように“具体的でシンプルなルール”を作ることで、脳が自動的に行動を起こしやすくなります。
また、スケジュール帳に時間をブロックして「〇時にこれをやる」と決めるのも効果的。これも科学的に実行率が高まると証明されています。
まとめ
先延ばしの習慣は、仕事の成果だけでなく、健康や人間関係、人生全体に影響を与えます。
でも、それは「意志が弱いから」ではなく、感情や目標の設計、そして行動の仕組みによって変えられるもの。
- 感情に気づき、向き合う
- 小さな行動からモチベーションを作る
- 自分の本当の願いを明確にする
- 実行意図を活用して仕組み化する
今日から、未来の自分にとって誇れる選択を、ひとつずつ積み重ねていきましょう。
あなたの一歩が、人生を変えるはじめの一歩になるかもしれません。
参考
参考 How to Stop Procrastinating (Forever)Ali Abdaal
参考 Solving the Procrastination Puzzle: A Concise Guide to Strategies for ChangeAmazon