ネットワークまとめPart2(基本情報技術者)

基本情報技術者のネットワークのまとめPart2です。

今回は、ネットワークを構成する装置、データの誤り制御、ネットワーク上のサービスについてまとめていきます。

ネットワークの構成装置

NIC(Network Interface Card)

NICとは、コンピュータをネットワークに接続するための拡張カードのことです。LANボードとも呼ばれます。

NICは、データを電気信号に変換してケーブルに流したり、その電気信号を受け取ったりします。

また、NICをはじめとするネットワーク機器には、製造段階でMACアドレスが割り当てられています。これの番号は、製造メーカー番号と製造番号の組み合わせでできていて、世界中で重複がない一意の番号です。イーサネットでは、このMACアドレスをもとに機器の識別をします。

リピータ

リピータは、物理層の中継をする装置です。ケーブルを流れる電気信号を増幅して、LANの総延長距離を伸ばします。ケーブルの総延長距離以上の距離で通信すると、信号が歪んでしまいます。このとき、リピータを間に挟むと、この信号を整形して送出するので信号の歪みを解消できます。

また、ネットワークに流したデータは、宛先が誰かに依らず全員に渡されます。このデータが全員に流される範囲のことをセグメントと呼びます。つまり、送信したデータは同じセグメントに繋がっている全員に送っていることになります。そして、受信者は宛先を見て、自分宛ではなかったらデータを破棄します。

ブリッジ

ブリッジは、データリンク層の中継をする装置です。セグメント間の中継役として、流れてきたデータのMACアドレス情報から必要であれば他方のセグメントにデータを流します。

ハブ

ハブは、LANケーブルの接続口を複数持つ機器です。コンセントのタコ足配線に似たものです。

ハブには2種類あり、内部にリピータを複数束ねたリピータハブと、ブリッジを束ねたスイッチングハブというものがあります。

  • リピータハブ:データが流れてくると、繋がっている全てのコンピュータにデータを流す。
  • スイッチングハブ:データが流れてくると、宛先のMACアドレスのコンピュータにだけデータを流す。

ルータ

ルータは、ネットワーク層の中継をする機器です。流れてきたデータのIPアドレスをもとに、異なるLAN同士の中継をしています。

ルータは宛先のIPアドレスを確認し、経路表(ルーティングテーブル)をもとに最適な転送先を選び、データを送ります。このことを経路選択(ルーティング)を言います。また、IPアドレスは、どのネットワークの何番のコンピュータかを示した情報です。

ゲートウェイ

ゲートウェイは、トランスポート層以上が異なるネットワーク間で、プロトコル変換による中継をしている機器です。ネットワーク同士で使っているプロトコルの違いをゲートウェイが変換、吸収して、接続を可能にしています。携帯メールとインターネットの電子メールがやり取りできるのは、ゲートウェイのおかげです。

全体図としてはこのようになっています。

データの誤り制御

データの誤りは、データを送っている途中でノイズや歪みによって、0が1になったり、1が0になったりすることです。

パリティチェック

パリティチェックは、送信するビット列に対してパリティビットと呼ばれる検査用のビットを配置することで、データの誤りを検知します。パリティビットを付加する方法としては、

  • 偶数パリティ:ビット列の中の「1」の数が偶数になるようにビット列の先頭に「0」か「1」をセットする。
  • 奇数パリティ:ビット列の中の「1」の数が奇数になるようにビット列の先頭に「0」か「1」をセットする。

の2種類があります。受信側でデータの「1」の個数が偶数か奇数かを確認することで、誤りを検知することができます。

しかし、パリティチェックでは、「1ビットの誤りの検知」だけしかできません。偶数個の誤りがあった場合は誤りを検知できませんし、どのビットが誤りなのかは分からないので、データの訂正もできません。

水平垂直パリティチェック

データが行列になっている場合、水平方向と垂直方向にパリティビットを付加することで、1ビットの誤りであればどのビットが誤りであるか検知できるので誤りの訂正が行えます。

CRC(巡回冗長検査)

CRCは、ビット列を特定の式で割り、その余りをチェック用のデータとして、元々のビット列の後ろに付加することで誤りをチェックする方法です。データの後ろに余りをくっつけることで、その特定の式で割り切れる値になります。よって、受信側では送られてきたデータを、特定の式で割って、余りがあるかどうかで、そのデータに誤りがあるかどうかを判別します。

この方法では、データのどの位置が誤りかを判別できないので、データの訂正はできませんが、複数のビットの誤りを検知することができます。

ネットワーク上のサービス

TCP/IPのネットワーク上では、様々なサービスが各種プロトコルによって動いています。

代表的なサービス

プロトコル名説明ポート番号
HTTPWebページの転送。
HTMLで記述された文書を受信。
80
FTPファイル転送。
ファイルをダウンロード、アップロード。
転送用 20
制御用 21
Telnet他のコンピュータにログインして、遠隔操作を行う。23
SMTP電子メールの配送。
メールの送信、メールサーバ間での送受信。
25
POP電子メールの受信。
メールサーバから受信したメールを取り出す。
110
NTPコンピュータの時刻合わせ。123

ポート番号

サービスはポート番号によって識別します。多くの場合、一つのコンピュータが様々なサーバを兼任しています。それにより、IPアドレスだけだと、コンピュータの識別はできても、「どのサーバプログラムに宛てたものか」までは識別できません。

そこで、プログラム側では、0〜65535までの範囲で自分専用の接続口を作って待つようになっています。この接続口を示す番号をポート番号と呼びます。よって、IPアドレスとポート番号を送ることで、どのコンピュータのどのサービスを使うかを指定できます。

以上が、ネットワークを構成する装置、データの誤り制御、ネットワーク上のサービスのまとめでした。